新型コロナウィルスと税理士試験と

世の中のこと

この記事を書いている令和2年4月3日現在、世界的な規模で新型コロナウィルス感染症(COVID-19)が猛威を振るっています。予定されていたイベントの延期や中止のニュースが連日届く昨今です。

税理士試験は毎年夏に行われます。試験会場では空調で密閉した部屋に多数の受験生が密集してしまわざるを得ません。今年はどうなってしまうのか。かつて税理士試験で税理士資格を得た筆者としては少々気になっています。

大学や高校の入学試験は2月3月に概ね予定通りに実施されたようです。ただ当時はこの感染症についての楽観的な観測が散見される状況でしたが、日を経るごとに悲観的な見解が増えつつあるように感じます。そうした流れからか、大学によっては後期日程試験を中止したところもあったそうです。東京オリンピックの延期が決まったのも3月24日でした。したがって個人的には、もしかしたら最悪の場合には今年の税理士試験について延期や中止があるのではないか、という嫌な予感がありました。

そんな折、試験実施官報公告が本日発表されました。内容を見たところ、どうやら当初のスケジュールどおりに実施するようです。

延期や中止とならなかったのを喜ぶべきか否か、複雑な気分です。合格のために頑張っている受験生の方々にとっては、年に一度だけの受験の機会が奪われなかったことは喜ぶべきことだと思います。しかし、試験会場で感染リスクにさらされることは避けたいはずです。受験生の方々も試験を運営する方々も本当に苦しい思いでいるのではないかと推察されます。

なお、国税庁のホームページのなかの「令和2年度(第70回)税理士試験実施スケジュールについて」のページにおいて、※印で「日程については、今後変更される場合があります。」との注意書きが付されていました。今後の動向に注目していきたいと思います。